銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)の一部改正案

170-参-内閣委員会-4号

○藤本祐司君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の藤本でございます。
銃刀法の一部改正につきまして質問させていただくわけなんですが、何かちょっとこの間、テレビのニュースを見ていましたら、これは事実関係、本当かどうか分からないんですけれども、アメリカでオバマさんが次期大統領になるということで何か銃の購入が進んでいると。何かオバマさんがいわゆる銃規制を強化するんではないかというような話がありまして、駆け込み購入みたいなところがあるというふうに、まあテレビで聞いた限りですのでどの程度かというところはちょっと分からないんですが、そんなような話があるというふうに聞いておりまして、日本は銃社会ではございませんので、この辺りについては状況は全然違うというふうに思ってはおります。
今日は、全般的な質問をさせていただきたいと思っております。というのは、御承知のとおり、我々民主党がさきの通常国会で参議院の方に銃刀法の一部改正と、当時、そのときは火取法も含めてなんですが、提出をさせていただいて、これは廃案というふうになりましたけれども、今回、随分そこの中身を取り入れていただいている部分もあろうかというふうに思っております。最終的には閣法が、与野党の協議の中で修正をして、今回、修正部分と閣法部分といいますか、修正案という形で出されたというふうに思っておりますので、全体、その中でいろいろ協議があった、その辺りについてちょっと質問させていただきたいと思います。
まず冒頭なんですが、この提案理由について。非常にあっさりと「最近の銃砲刀剣類等を使用した凶悪犯罪の発生状況等にかんがみ、」と、これ、たった一行ですっと終わって、そのとおりなんだろうなというふうに思うんですけど、ここのところ、ちょっともう少し詳しく提案理由、背景あるいは経緯、何をきっかけとしてこの銃刀法の改正に至ったか、その辺りについてお答えいただきたいと思います。

○国務大臣(佐藤勉君) おはようございます。
今先生からおっしゃられたこと等を少し詳しめにお話をさせていただきたいと思います。
平成十九年の十二月十四日に長崎県の佐世保市で発生をいたしました散弾銃使用殺傷事件を受けまして、警察といたしましては、十七万人、三十万丁、そして総点検して、許可を受けた猟銃及び空気銃並びにその所持者すべてを対象に銃砲の全国一斉検査を実施するとともに、銃砲行政の総点検としてあらゆる観点から銃砲行政全般について見直しを行ったところでございます。猟銃や実包の保管に関する多くの違反が発見をされるとともに、猟銃所持許可の欠格要件の在り方等、銃砲行政に関する様々な問題が明らかになったところであります。
また、本年六月の八日に東京秋葉原において発生した無差別殺人事件では、剣の形状をしているものの現行法上の刀剣類には該当しない刃渡り十五センチメートル未満のダガーナイフと呼ばれる刃物が使用されたことは御承知のとおりだと思います。
今回の改正は、これらの事件等を踏まえまして、国民の安全で安心な暮らしを守るために銃砲刀剣類等に対する規制の強化を図るものでございます。

○藤本祐司君 今の提案理由の中では、佐世保の事件と秋葉原の事件、この二つの事件があって、それをきっかけとして今回の改正に至ったという御説明だというふうに思うんですけれども、よく一般的に誤解しやすいのは、許可猟銃と違法銃の事件というのが混同しやすいんですね。ですから、そこのところはやっぱりちゃんと分けて考えて、違法の銃の場合は、それがそもそも銃刀法違反なので、それが今回の既にもう取締りを受けているという判断をすることになるんだと思いますが、いわゆる許可猟銃においての事件の発生、ここをやはり食い止めていかないといけないというのがその提案の趣旨だろうというふうに思います。
そこで、ちょっとお聞きしたいんですが、実際にこの許可猟銃を、許可された猟銃を使用したいわゆる凶悪事件というのも佐世保に限らずあるんだろうというふうに思っておるんですが、ここ数年間、例えば四年とか五年とか、この範囲の中で許可猟銃を使用した凶悪事件というのがどのぐらい発生しているのか、もし細かく分かれば、殺人で何件、強盗で何件とか、何かそういうふうに分けて答えていただければと思うんですが、いかがでしょうか。

○政府参考人(巽高英君) お答えいたします。
許可猟銃でありますけれども、本人が自ら許可を受けた猟銃を使用した刑法犯の認知件数で都道府県警察から警察庁に報告があったものに限りますと、平成十五年が十件、十六年が七件、十七年が五件、十八年が五件、そして平成十九年が十件という数字になっております。この内訳でございますが、平成十九年について見ますと、殺人が五件、その他五件の合計十件と、こういう数字になっておりまして、強盗はないということでございます。

○藤本祐司君 平成十九年に関しては十件ということで、その前の年が五件、で五件、さかのぼると、七件、十件ということで、割と凶悪犯罪が多いように思われるんだけれども、数としてはさほど、さほどというか、十八年と十七年で比べると十件という倍の数になるんですが、十五年十件ということですので、数としてはそれほど増えていないという認識をしてこれはよろしいんでしょうかね。

○政府参考人(巽高英君) ただいま総数について申し上げましたとおり、年によってかなりの差があるというのも事実でございまして、先ほど申し上げたように、十五年は十件ございましたが、その後一けた台で推移して、そして昨年また十件というような形になっておりますので、そういう意味で、明確な傾向というものが必ずしも読み取れるものではないのかなというふうには考えております。

○藤本祐司君 平成十九年に十件あったと。
先ほどの提案理由の中で、佐世保事件というのがまず一つのきっかけだということでありますけれども、これはやはりどうしても改正になると、事件が起きて、それの原因を究明する中でそれをどう取り締まるのかというような、いわゆるその場その場と言うとちょっと言い方が悪いんですけれども、その事件ごとの対応ということにならざるを得ないのかなというふうなちょっと感触は受けておるんです。その中の一つとしては、やはり秋葉原のダガーナイフという問題、これがありまして、ダガーナイフを禁止すると、所持禁止ということになっているんだろうと思います。
ただ、先日の、ついこの間起きました厚生労働省の元事務次官あるいはその奥様に対する殺傷事件というのも、これもナイフによる犯行であるということではあるんですが、まあこれは実際にはダガーナイフとは違うものだろうというふうに思っておりますが、今回の改正案の所持禁止対象が、刃渡り五・五センチ以上十五センチ未満の剣ですね、このダガーナイフということになっているんです。実際には、刀剣類というのは、ナイフというのはどこでも買えるものであります。それを全面的に禁止すると、料理もできないとか作業もできないとか植木も切れないみたいな話になったりするので、そこのところは非常に線引きをするのが難しいなというふうに思うんですが、今回、ダガーナイフといいますか、先ほどの説明によると刃渡り五・五センチ以上十五センチ未満の剣ということに限定をした、そこの理由はどういう理由になるんでしょうか。

○政府参考人(巽高英君) ただいま議員御指摘のように、刃物は本当に多種多様なものがございまして、社会的に有用に使われているものもあれば、一方で、この間の秋葉原事件のダガーナイフのようにまさに殺傷をするという目的にしか使用できないと、こういったようなものもあるわけでございます。
そういう中で、ダガーナイフにつきましては、剣の形状をしてもろ刃である、両方に刃が付いているということで、元々殺傷用、人を突き刺す用の凶器として製作されたものであって、また一方で、これ以外に社会的に何か有用な方法で使うことができるかというと、そういったことも全くないというようなことでございましたので、このもろ刃のナイフ、もろ刃の剣につきましては今申し上げたような形で規制の対象としたところでございます。
一方で、片刃のナイフ、これはもういろんな種類がございます。包丁から、あるいは場合によってはサバイバルナイフとかミリタリーナイフとかいろんなものがございますけれども、こういったものにつきましては片刃であるがゆえにそれなりに社会的な有用性もあると。例えばサバイバルナイフであっても、キャンピングに使うとか野外活動に使うとかいったような用途で使われている方も多いわけでございますけれども。そういうようなことで、片刃の刃物につきまして、これを一律に所持を規制するということは極めて困難だろうというふうに考えた次第でございまして、そういう意味では、もろ刃のナイフであるのかあるいは片刃のナイフであるのかというのを一つのメルクマールとして規制を掛けたということでございます。
ただ、片刃のナイフにつきましても全くこれ規制が掛かっていないということではございませんで、銃刀法で刃体の長さ六センチを超えるものにつきましては正当な理由なき携帯が禁止されるということで、昨年の銃刀法の改正の際に罰則も強化されているといったようなことでございまして、そういった点についても御理解をいただければというふうに思います。

○藤本祐司君 刃物を取り扱っているというか、販売している方々にちょっと話をお聞きしたんですが、本当に刃物って種類がいっぱいありましてね。ダガーナイフと一口に言っているんだけれども、いわゆるカスタムナイフと言われている、カスタムメードで、いわゆる手作りでかなりアーティスティックな、美術品とまでいかなくても、コレクターが喜んで五万だ六万だ十万だといって購入するようなものがあって、そこのところの線引きが非常に難しいと。刃物屋さんでさえ難しいなというふうに言われているんですが、ここのところは、ですから警察庁としても、刃物屋さんによって対応が全部異なって判断が難しいことになりかねないので、そこのところはある程度明確な指導なりをしていただければ、ある刃物屋さんでは売っているけれども、ある刃物屋さんはこれ駄目だという話になってしまってもちょっと問題もあるんだろうと思いますので、そこのところ、完全に線引き、びっと引くというのも難しいかもしれないんですが、そこのところはできる限り分かりやすい基準というか、指導をしていただければというふうに思います。
そしてあと、次に質問は、改正案までの検討プロセス、ちょっとお聞きしたいんですね。
先ほどの提案理由の中で、佐世保事件が十二月の十四日、もうすぐ一年ということになるんだろうというふうに思いますが、我々が、民主党が昨年の参議院の方に提出をしたときにも、十二月十四日の夜七時ぐらい、これ金曜日だったんですが、佐世保事件が発生をして、翌週のもう十九日には既にこの佐世保事件をそこのきっかけとして対応をして、四月の二十五日に参議院の方に提出をしている。約四か月ちょっとで、十五、六回の勉強会とか打合せとかヒアリングとか、あるいは射撃場まで見学に行きながら、今日ここに来ているメンバーも何人か射撃場まで行ったり、あるいは警察に赴いたりとか、いろいろやって四か月で出すことができたんです。
今回は約十か月から十一か月掛かっているんですけれども、その過程で秋葉原の事件が起きてダガーナイフが加わってはいるというふうに認識をしているんですが、その検討する過程で、先ほど十七万人、三十万丁の緊急調査ということをおっしゃいましたけれども、それ以外に例えばどういうような検討会を開いたのかとか、パブリックコメントをやって何件ぐらい集まったかとか、その検討プロセスをちょっと少し簡単に教えていただきたいと思います。

○国務大臣(佐藤勉君) 繰り返しになりますけれども、昨年末の佐世保事件の発生を受けまして、警察庁では直ちに銃砲行政に関する二つの総点検に着手をいたしました。
申し上げましたが、具体的には、まず十七万、三十万丁の総点検において都道府県県警に指示をいたしまして、全国の約三十万丁の猟銃及び空気銃のすべてを対象としたきめ細かな全国一斉検査を行ったところでございます。
また、銃砲行政の総点検におきまして、都道府県県警からのヒアリング、そして銃砲関係団体との意見交換、先生がおっしゃられておりますような各種実態調査等を通じまして銃砲行政の在り方に関する総点検を行ったところでございます。
続きまして、本年五月に銃砲行政の在り方に関する懇談会を設置をいたしまして、二つの総点検の結果を踏まえまして銃砲規制の在り方について精力的な検討を行っていただきました。また、その間、六月八日にダガーナイフを使用した秋葉原事件が発生したことから、急遽ナイフの規制についても検討を行っていただいたところでございます。
さらに、七月に同懇談会がまとめました銃砲規制等の在り方に関する意見書についてパブリックコメントを実施いたしまして、国民の皆様方から百三十一件の御意見が寄せられたというふうに伺っております。
今回の改正は、これらのプロセスを経て作成されたものというふうに伺っております。

○藤本祐司君 ありがとうございます。
それでは、少し法案の中身についてお聞きしたいと思うんですが、今回、第四条での所持許可ということが一部修正をされているんですが、その中で、今までもそうだったんですが、いわゆる銃砲刀剣類の所持許可を受けるときに内閣府令で定める書類を添付するということになっているんですね。
ただ、これ警察の方と何度かやり取りをさせていただいたり関係者の話を聴いてみますと、書類添付だけではなくて、いわゆる本人との面接、実際に本人と会ってきちっと話をして、それから許可をするんだというような話があります。また、三年ごとの更新時においても同じように書類と面接もやるんだというふうにおっしゃっているわけなんですが、これはちょっと面接についてお聞きしたいんですが、本人との面接は一〇〇%、必ずこれはやった上で所持許可を出して、あるいは更新する際も同じようなことをやっているのかどうか、ちょっと確認をさせていただきたいと思います。

○政府参考人(巽高英君) 不適格者を確実に排除するためには、医師の診断書の提出を求めるだけでなくて、警察職員等が直接申請者と面接をして必要なやり取りを行って、申請者が欠格事由に該当するおそれがないかなどを総合的に確認する必要があるということでございます。
そのため、所持の許可申請が行われましたときには、欠格事由に該当しないかどうかについての面接調査のほかに、例えば講習の受講のとき、あるいは射撃教習の受験をするときなどなど、銃砲刀剣類の所持許可の申請におけるいろいろな機会がございますので、そういったような機会を通じて本人と面談をする、あるいは本人に会ってチェックをするというようなことを行っているところでございまして、このことにつきましては三年ごとの所持許可の更新時においても同様に行っているということでございます。

○藤本祐司君 所持許可、一番最初に許可を受けるときというのはその辺慎重になるんだろうと思いますが、これ三年ごとで何度も何度も更新をしていきますと、本人側からももう面接までいいじゃないかというような話が出ないとも限らないかなというふうに思っているんですけれども、いわゆる拒絶するというところまでいかなくても、面接に対して、今まで何度も何度もやって大丈夫だったんだからもう面接までいいじゃないかみたいな話というのが出ることも想定はできるんではないかなというふうに思うんですが、実際そういうことが起きた、いわゆる拒否というのか、面接しなくてもいいよというような話があるのか、あるいはそういう事例があるのか、あるいは、今後も必ずやはりそういうことであっても面接というのは実行していくんだという思いがあるのか、その辺りについてちょっとお答えください。

○政府参考人(巽高英君) 許可の更新というのは新たな許可というふうに考えているところでございますので、そういう意味では厳密に手続を踏んで審査を行うということが大原則でございまして、少なくとも私どもとしては、今のところ申請者本人の面接を省略して更新をやったといったような事例については私どもは現在のところ把握はしておりませんが、もし万が一そういったようなことがあるようであれば、今後はそのようなことがないように、的確に現場で面接が行われるように指導を徹底したいというふうには思っております。

○藤本祐司君 続いて、医師の診断書。先ほどもお話がございましたが、医師の診断書のほかに面接もやっているということなんですが、医師の診断書についてちょっとお聞きしたいんですが、今回、修正案において法律事項として、医師の診断書であって、医師の診断書を添付するということが盛り込まれております。もちろん、現行法においても実質的には内閣府令で、添付する書類の中に医師の診断書というのが入っていたわけなんですが、今回それを法律事項としておるわけなんです。
これ、修正案の提案者にお聞きしたいんですが、今までは内閣府令で定められていたものを法律事項としたその理由をお聞かせください。

○衆議院議員(泉健太君) ありがとうございます。
まず、さきの常会での法案の提出も含めて、今回の修正案作りにも参議院の各党各会派の皆さん、大変御協力をいただきまして、そのことにも心から敬意を表したいと思いますけれども。
今御指摘のありました、この医師の診断書の添付の義務付け、今回法文化したということですけれども、これは、これまでも確かに診断書の添付は必要とされていた。ただ、それは法には明示をされていなかったわけでして、これから新たに許可を取ろうという方々に対しても、一定の抑止効果ではありませんが、やはり診断書が必要であるよということが分かりやすくなるということもありますし、そしてまた、現在は、極端に言えば眼科あるいは皮膚科、どのお医者さんであっても診断書を出せる、一部に形骸化をしているんじゃないかという指摘もあって、やはりこういったものを少しでも何か改善ができないだろうかというような話がありました。
そういう中で、できれば公安委員会が一つ一つの医師を指定をしていったりですとか、そういうことも方法としては考えられるところもあるんですけれども、今回は、やはりその医師の分布状況、特に精神神経科関係の医師の分布状況などをかんがみて、可能な限り専門医の診断書を求める方向で検討すべきであるという警察庁の有識者懇の意見書も踏まえて、この内閣府令において定める要件に該当するものを添付しなければならないということを法律に明記をするというような形で今回は改正というか修正をさせていただいたということでございます。

○藤本祐司君 参議院に出した、通常国会へ出したときは、これ実は公安委員会が指定した医師ということで、その添付、医師の診断書は公安委員会の指定ということにしてあったんですが、今回そこまでは踏み込んでいないということがあるんだろうと思います。
今、泉先生から話がありましたが、指定したというところになるとなかなか難しいんだろうというような御判断が働いたということなんだと思います。そこのところをもう一回御説明いただけますか。

○衆議院議員(泉健太君) 確かに、指定をしたという言葉が入ると、イメージとしては公安委員会が一つ一つの医療機関なり医師を指定をするということになるわけですね。
ただ、そうなると過重に責任負担が増えるんではないか、あるいは、場合によってはそれを拒否する医療機関、医師というものも出てくるのではないか、手続が全部そこに集中するんではないかと。いろんな、まだ想定し得ないですけれども想定できる事態もあるということで、やはりそういったものからもう少し要件を緩くして、実態を見て今回定めることができないかと。
一方で、警察庁の先ほどの検討会でも、この精神保健関係の医師の分布状況というのを見たら、自治体が千八百ぐらいの段階でありましたけれども、約半数の自治体でゼロ地域というのがございまして、この状況ではさすがに指定をしたという形だけではちょっと難しい部分もあるんではないかと。
十分に実態をよく調べて、この法律が施行されてから一年間の間によくよく検討をしていく中で、この指定したというものを取った中ででも、いわゆる専門医という形で、この専門医の方に診断書を書いていただけるようなことで考えていくと実態に合った状況がつくっていけるんではないかということで、今回は公安委員会が指定をしたというところは取らせていただきましたけれども、しかし、趣旨としては、やはりこれまでのような医師であれば何でもよいという考え方ではなくて、専門医ということを大前提に置きながら体制をしっかりと整えていきたいということでこういった形にさせていただきました。

○藤本祐司君 それでは、ちょっと今のお話もあった、専門医という話が出ました。これ、恐らく今度は内閣府令でどういう医師かということを具体的に示すことになるのかなとちょっと想像しているんですが、ここをちょっと政府の方にお聞きしたいんですが、内閣府令で今の段階でどのような中身になるんでしょうか。専門医といっても、医者というのはそもそも専門だという話もありますので、具体的に診療科目を書き込むものなのか、あるいはこういうのが望ましいんだというような話になるのか。今明確に決まっているかどうか分かりませんけれども、どういう方向でやろうと考えていらっしゃるのかというのをお答えいただけますか。

○政府参考人(巽高英君) 現在の検討の状況でございますけれども、内閣府令で定める要件といたしましては、原則として、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律という法律がございますが、この法律に規定いたします精神保健指定医というふうにすることを考えているところでございますが、いずれにいたしましても、今後まだいろいろと医師会等との調整が必要となってくるというふうに考えておりますので、こういったものをやった上で検討を進めてまいりたいというふうに思っております。

○藤本祐司君 内閣府令ではどこまで書き込めるかというのは今後の調整だというお話なんですが、どういう診療科目というのかな、が望ましいと、そういうふうに書き込めるかどうかは別問題として、どのようなものが望ましいのかということについてお答えいただきたいと思うんですが。
というのは、欠格事由の中で精神障害あるいはアルコール依存症とかそういったところが挙げられて、そういう方々には所持の許可をしないということになっていると思うんですね。ですから、そこのところが判断が付く医者ということになるんだろうと思いますが、どういうところの診療科目の方々が望ましいというふうにお考えになっていらっしゃるんでしょうか、そうなると。

○政府参考人(巽高英君) 今委員御指摘のとおり、欠格事由に該当するか否かという点についての判断ができる専門の方ということでありますと、診療科目という点で申し上げますと精神科、神経科あるいは心療内科、こういったようなそれぞれの専門の医師ということになるだろうというふうに考えております。

○藤本祐司君 現状として、先ほど泉さんからもお話があったとおり、ほかの皮膚科だとか眼科だとかの診断書というのが出ているというふうに聞いておるんですが、今までは特に医師というのを限定していなかったと、医師の診断書ということになっているんだろうと思うんですが、実際に今おっしゃられた精神科、神経科、まあ神経内科になるんでしょうか、新しい枠組みでいくと、神経内科あるいは心療内科といったところの診断書を付けていた方々というのは、全体の何%ぐらいがそれに該当していらっしゃったんでしょうか。

○政府参考人(巽高英君) 平成十九年に猟銃等の許可申請書に添付された診断書のうち、精神障害等を専門とした医師、今申し上げました精神科、神経科あるいは心療内科等の医師でございますが、そういった専門の方々、こういう医師による診断書というのは全体の約二%でございまして、そうでないものが九八%と、こういう結果でございました。

○藤本祐司君 そうでない九八%というのはどういう方々かというのは、そこまで分析、もしされているんであれば教えていただきたいんですが、分からなかったら、まあおおよそ大体この辺が多かったというのが言えればと思うんですけれども。何か、聞くところによると内科が六割とか七割というような話は聞いているんですけれどもね。実際に、全く関係ないと言うと怒られちゃうかもしれない、専門だから、すべて医者のときには全部やったんだと言われればそのとおりなのかもしれないんですけれども、皮膚科とかそういうところが混じっていたのかどうかすら今の段階では分からないとなれば、そこのところはやっぱりちゃんときちっと把握をしておいていただいた方がよろしいかと思うんですが、もしお答えできればお願いします。

○政府参考人(巽高英君) 具体的に九八%の内訳については統計はございません。
ただ、いろいろな県での話を聞いてみますと、やはり近所の内科のお医者さん、かかりつけのお医者さん、こういった方々がやはり多いというふうに聞いております。

○藤本祐司君 厚生労働省にちょっとお聞きしたいんですけれども、今医師の診断書のところで、やはりお医者さんが相当地域的な分布状況に格差があるんじゃないかと。特に、いわゆる鳥獣被害に遭われているようなところというのは都会のど真ん中というところは余り少ないだろうということを考えると、やはり地方の山間地、山合いの地域とかそういうところで必要性というのが高まってくるということになりますと、そういうところでは精神科医の先生方が少ない、いないというところもあるんだろうと思うんですが、その辺の分布状況はどのように把握されていて、どのぐらいの格差があるというふうに厚生労働省では考えていらっしゃるんでしょうか。

○政府参考人(榮畑潤君) 精神科、心療内科、神経科のお医者さんが一人もおられない市区町村数という数で御説明いたしますと、北海道でいいますと、例えば六八・九%の市区町村がそれになると、一方、東京では一七・七%になる、それから、例えば鹿児島なんかでいくと四四・九%ということで、やはり地域差はあろうかと思っております。

○藤本祐司君 そうすると、やはり精神科あるいは神経科が一人もいないという市町村が、先ほど泉さんからも話がありましたが、実際には約半数ぐらい、多分、厚生労働省の調査、医師・歯科医師・薬剤師調査を拝見すると、全体でいうと八百七十三、当時ですね、の自治体、市町村で医師がゼロだというふうに出ているということになると、相当のやっぱり格差、あるいはだれもいないということが起こり得る、起こっているんだろうというふうに推定をすることになるんだと思いますが。
それで、もう一つそれに関連してお聞きしたいと思うんですが、先ほど、いわゆる精神保健指定医、いわゆる精神保健福祉法十八条での指定を受けている指定医というのがいらっしゃるということなんですが、この指定医というのは現在一万一千を超える、一万二千弱の指定医がいらっしゃるというふうに思うんですが、これはトータルの数ですので、ここもやはり地域間、同じように格差が生じているというふうに見てよろしいんでしょうか。

○政府参考人(木倉敬之君) お答え申し上げます。
今御指摘の全国の精神保健指定医の数でございますが、これは御指摘のとおり、十八年六月の数字で一万一千七百九十二人の指定が行われております。全国の分布を見ますために人口百万人当たりで見ますと、全国の数では九十二人が平均になるんですが、百万人当たり九十二人の指定医がいるということになるんですが、その分布状況、これ都道府県と政令指定都市ごとの集計しかできておりませんが、一番多い自治体ですと、人口百万人当たり二百十一人、これは福岡市、政令市であります福岡市の数でございますけれども二百十一人。それから、人口当たり一番少ない自治体、百万人当たりで三十八人、これは名古屋市を除きます愛知県の数字でございます。
全体の傾向として、必ずしも都市部、山間部という明らかな傾向は見られないんですが、やはり都市部ですと精神科のクリニックがあるところにやはり来ている方もいらっしゃる、それから精神科病院のあるところにいらっしゃる、こういう偏在はやはり見られるかというふうに思っております。

○藤本祐司君 そうなりますと、先ほど警察の御答弁で、精神保健指定医なんかも、これをうまく活用していきたいというお話であったんですが、まだまだそこのところに対してもまだ地域間の格差というのがあるんだろうと思いますが、どこかそれを補う方々、お医者さんが必要になる。
そこで、先ほどもかかりつけの医師というようなお話が出ているかと思いますが、そもそもかかりつけの医師というのは定義がないというふうに認識をしておりまして、例えばイギリスであるとかホームドクター制度というのがきちっとあるところであると、この人はかかりつけの医師はこの人だというのは分かりやすいんですが、かかりつけの医師というのは、かかりつけだと言われればかかりつけだし、そうでないと言われればそうでないような、非常に日本の場合あいまいなところがあるんだろうというふうに思っております。
ただ一方で、一回だけで精神科のお医者さんが判断できるものでもないし、むしろかかりつけということが、本当にかかりつけの医師であるならば、何かちょっと言い方変ですけれども、かかりつけの医師であるならば、その方がむしろ変化とか精神的な問題とかは判断しやすいんじゃないかというようなことも一方で聞かれるわけですね。丈夫な方で、丈夫な方でと言っちゃおかしいんですが、医者にかかったことのない人もいらっしゃると思いますので、かかりつけの医師というところを先ほどの精神保健指定医の補完としてやるというのはなかなか難しいなというふうには思ってはおるんですが、その辺りについて御見解をいただきたいと思うんです。
例えば、厚労省にちょっとお聞きしたいんですが、かかりつけの医師の方がむしろ判断がしやすいんだということが言えるのか言えないのか。やはりそこのところは、まだかかりつけということの定義ができていない以上はなかなかそこも言い切れないから、むしろ原則としてはそういう精神保健指定医というものをうまく使いながらやっていった方がいいのかどうか。ちょっとそこの御見解あれば教えていただきたいんですが。

○政府参考人(榮畑潤君) かかりつけ医ということに関しましては、御質問の中でもございましたように、制度上の仕組みでもございませんから制度上の定義があるわけではございませんが、通常は患者から見た医師の役割を表す言葉でございまして、地域で日常的に診療したり、また患者からの健康の相談等をするようなお医者さんとされておるところでございます。したがいまして、かかりつけ医の診療科とか専門とするところは様々であるというふうに認識しております。
銃刀法の中で銃砲等の所持を判断されるときの欠格事由に関しまして判断する際に、どのようなお医者さんが診断書を交付すべきかどうかにつきましては、制度を所管する省庁である警察庁さんがその趣旨等をかんがみて適切にやっぱり御判断していただくことかなと思っておりますが、厚生労働省といたしましては、その所管の省庁、警察庁さんとまた必要な相談なんかはしていかなければならないところだろうと思っておるところでございます。
以上でございます。

○藤本祐司君 ありがとうございます。
なかなかかかりつけの方が診断できるよとも多分言い切れないんだろうなというふうには思いますが、できる限り、今たったの二%が精神科、神経科ですので、そこのところはきちっと指導をしていって、一〇〇%になるのにどのぐらい、すぐにということにならないのかもしれませんけれども、原則としてそこのところは明確にしておいていただきたいなと。これも都道府県の公安委員会によって対応が違うということになるとやはり混乱をすると思いますので、是非よろしくお願いします。
それでは次に、欠格事由についてお聞きしたいんですが。
今回の法の改正によって欠格事由が増えました。破産とか自殺のおそれであるとかストーカーであるとかDVであるとか、そうしたところが増えたんですが、全部お聞きするとちょっと時間がなくなりますのでポイントだけ絞ってお聞きしますが、破産ですね、この第五条第一項第二号において、破産開始の決定を受けて復権を得ない者というものが加えてありまして、十八号において、自殺のおそれがある者という追加を今回してあるわけなんですが、実際に過去で、先ほど何件か、ここ五年間でそういう凶悪犯罪があったということでありますけれども、この破産が原因といいますか、破産開始の決定を受けて復権を得ない者というのが今度加えられて、それに該当するような方が起こした事件というのは何件ぐらいあって、それが具体的には、例えば一つ代表的な例で結構ですので、それを挙げていただきたいと思うんですが。

○政府参考人(巽高英君) 具体的に破産の関係で私どもが把握している事例についてちょっと御紹介させていただきたいと思いますけれども、これは自己破産手続をした元猟銃所持者が、許可証返納後も多数の散弾実包を処分しないまま所在不明となってしまったと、こういう事例があるということでございまして、私どもが現在把握している事例といたしましてはこの事例ということでございます。

○藤本祐司君 破産にはそれに至る間にいろいろな状況があって、経済的破綻という状況に陥って破産ということになる場合が多いんだろうと思いますが、むしろ経済的破綻状態、いわゆる多重債務者というのも、むしろ自己破産よりも不安定な状況にあるという指摘もあろうと思うんですね。
今回、多重債務者を欠格事由の要件とするということも想定はできたんだろうと思うんですが、これが特に入ってはいないというふうに思っています。それと同時に、自殺のおそれのある者というところがありまして、自殺者の内訳というのは健康問題がまずその理由のトップになっているんですが、二番目に、約三割程度だと認識していますが、経済的な問題によって自殺をするという、自殺に至るということが二番目に多いですね。
ほかの原因を探ってみますと、ここ十年間で増加率というか増加傾向にあるのは、この経済的な問題で自殺する方が多いということになると、多重債務者イコール破産ではないし、多重債務者であっても自殺まで至ることではないのかもしれないんですが、自殺の理由、原因ということから考えるとその可能性というのもやはり高いということは否定できないんだろうというふうに思っておりまして、この多重債務者、ここのところをどう取り扱うのか非常に難しい問題だろうと思いますけれども、そこのところに対してはどのように御見解をお持ちでしょうか。

○政府参考人(巽高英君) 有識者の懇談会においても、この点についてはいろいろと議論が交わされたということでございます。
多重債務者といいましても、具体的に明確な定義があるわけではないということでございますし、一説によると二百万人、三百万人いるというようなこともございます。また、多重債務者だからといってみんながみんな一律に犯罪を行うとかあるいは自殺に走るといったようなこともまずないだろうと。それから、経済的な困窮というものをどうとらえるかということでございますけれども、経済的な困窮もいろんなケースがあろうかと思いますし、具体的に客観的にどこで線を引くことが可能なのかということを考えたときに、やはり個別の欠格事由として取り上げるのは困難ではないかという結論になったところでございます。
そうは申しますものの、現実に多重債務者が自殺をするといったような事例、あるいは他人に傷害を負わせるといったような事例もあるところでございますので、許可申請時の各種調査結果等の結果に基づいて、新法の五条一項十八号という、いわゆる公安条項と呼んでいるものでございますが、「他人の生命、身体若しくは財産若しくは公共の安全を害し、又は自殺をするおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者」、これに該当するか否かということについて個別具体的な事案に即して検討して、そして不適格な者を排除してまいりたいと考えているところでございます。

○藤本祐司君 ありがとうございます。
それでは次の質問で、配偶者に対する暴力行為を欠格事由に今回付け加えた、追加したわけなんですけれども、いわゆるDV行為ですね。このDV行為による具体的な事例というのもあろうかというふうに思っておりますが、DV防止法では、ストーカーとは異なって裁判所の保護命令の制度というのが設けられているんですね。ですから、被害者の申立てから保護命令が出るまでの期間が余りに長いと、ここの問題、欠格事由あるいは更新時あるいは疑いがあるときの保管というところに対してもうちょっと問題が出てくるんだろうと思うんですけれども、なかなかこれ裁判所の問題ですので警察の方ではお答えにくいのかもしれないんですが、その申立てから保護命令が出る間、期間というものに対しては、例えば先ほど申し上げた、疑いがあるような欠格事由に、許可基準に疑いがあるという場合は保管をするということで解釈、三十日が上限になってはいるんですけれども、その間はやっぱり保管をし続けるんだという考え方でよろしいのか、実際にはもう三十日以下で保護命令というのは出ているので問題はないと考えているのか、その辺りについてお答えいただけますでしょうか。

○政府参考人(巽高英君) 具体的に保護命令がどのくらいの期間で出るかということは、私どもが統計を取っているわけではございませんが、内閣府の資料によりますと、保護命令事件の平均審理期間は十二・四日というような資料がございます。
それで、私どもとしては、DVの欠格事由に該当する疑いを認知してから実際に保護命令が出されるまでの間の銃砲刀剣類どうするのかということでございますけれども、保護命令が出れば、これはもう即欠格事由でございますので、これは取消しに値する、取消しということでございますので、取消処分手続を開始し銃砲刀剣類を仮領置することができると、こういうことになっているわけでございます。
ただ、保護命令が出ていないという段階につきましては、直ちにその欠格事由、今申し上げた欠格事由には該当しないということかもしれませんけれども、先ほど申し上げたいわゆる公安条項に該当するという場合もあり得るだろうというふうに思っておりますので、こういった規定を活用いたしまして、調査を行う間に、最高これは三十日でございますけれども、銃砲刀剣類を保管するということで危害の防止を図りたいというふうに考えているところでございます。

○藤本祐司君 今回、十三条で、仮領置をする以前、以前というのかな、それまでの疑いのある期間に保管をするということで、閣法の段階でも銃砲については保管をすることができるという制度があったんですね。
これちょっと修正案の提案者にお聞きしたいんですが、閣法の段階ではこれは銃砲に限っていた。これを今回修正で刀剣類まで拡大をした。つまり、刀剣類も保管することができる、三十日間を限度として保管することができるようにしてあるんですね。ですから、閣法とそこのところは修正されたんだろうというふうに認識をしておるんですが、これ刀剣類まで拡大をした方がいいと、そのように判断されたその理由はいかがでしょうか。

○衆議院議員(泉健太君) 確かにこれまで、じゃ仮領置はどうだったかというと、これは、委員御案内のとおり、銃砲と刀剣、両方が仮領置が可能であったと。
実際にいわゆる許可をされている刀剣類というものはどのようなものがあるのかというと、例えば狩猟及び有害鳥獣駆除用として千二百件、ということは、恐らく銃砲を持たれている方で同時に刀剣の許可を得ているような方も想定はされると。あるいは、これは風俗習慣用として三千件、これ日本刀ですとか文化的なものでしょうけれども、そういうものが許可をされているものとしてはあると。
先ほど、前段で話したように、狩猟なんかの駆除用としてこれだけの件数があるんであれば、重複で持たれている方もあるかもしれないと。そのときに、じゃ他人の生命、財産に危険防止の必要があると認めたときは仮領置ができると。じゃ、一定の欠格要件に該当する疑いのある段階、先ほど政府の方から答弁があった保護命令が出ていないケース等も含めて疑いがあるという状況であれば、やはりそれはその人物が今調査をしなければならない状況にあるんであって、その人物の持っている銃砲のみを保管をするというのは少しやはり足りないのではないかと。やはりもしそこで刀剣類も持っているという状況であれば、その刀剣類も保管をするということが法律の穴を埋めることになるんではないかという考え方で今回こういった形にさせていただきました。

○藤本祐司君 ありがとうございます。
ちょっと私の時間、実はもうそろそろ大島さんに渡さないといけないんで、二問だけあとちょっとお聞きしたいんですが、今回やはり修正をされた部分がありまして、それは銃砲刀剣類の確実な引渡しと。これインターネットとか通信販売等々で所持許可を受けている方々に譲渡しがされているんですが、むしろ所持をする者以外に譲り渡されないような方法をどうするのかというところは今後の課題として出てきているということで、今回修正案の中にも入れ込んでいただいたんですね。
ただ、そこのところの方法については内閣府令で定めるというふうにしてあるんですが、政府にお聞きしたいんですが、内閣府令でこれどういう方法で確実に受渡しができるか、どういう方法があれば確実だというふうに言えるか、その辺の内閣府令の方針というか、その辺りちょっとお聞きしたいんですが。

○政府参考人(巽高英君) 現在、検討しております内閣府令におきましては、通信販売などの非対面での譲渡しを行う場合には、譲渡し人は譲受人から許可証の原本の送付を受けるとともに、本人確認のため、運送業者には譲受人の運転免許証及び許可証の写しを確認させなければならないといったようなことなどを定めることを考えているところでございます。

○藤本祐司君 この確実な引渡しというのは今後、これからいろいろ住宅事情だとかそういうところも勘案して、確実に受渡しができるようにしていかないといけないかなと。マンションなんかだとロッカーに預けておくことってできたりもするものですから、そこのところは、運送会社さんなんかもそこのところがきちっとできるような指導、通達なんかでもやられているんだろうと思いますので、そこのところも気を付けていただければというふうに思っております。
最後の質問なんですが、今回全く閣法、修正案、実は我々の民主党案の中にも入れ込んでなかったことがございまして、銃砲の保管についてなんですね。これは昨年の十二月の十四日の佐世保事件の後、我々もいろんなところで検討していく中で様々な御意見をいただきました。これは学識者の方々や一般の普通の方々からもいただいたんですが、銃砲の保管場所を各自宅ではないところに保管した方が安全ではないかというような御意見があったんです。
というのは、銃を掃除をしていて子供がそれを誤って引いて亡くなったという、そういう痛ましい事件もあったりしまして、これは自宅にそもそも置いておくこと自体が危険じゃないかというような御意見もありました。その中で、やはり射撃場というところに保管をするのがいいのではないかとか、今実包とは分けてもちろん個人宅でも保管をしているんですが、完全に分離した方がいいんじゃないかとか、あるいは所管の警察署が一括で預かった方がいいんじゃないかとか、ある意味もっともな御意見というのもいただいてはいるんですね。
今回、これについて、閣法、修正案についてもこの部分についての一括管理というところは全く触れられていないんですが、恐らくこれは検討された結果なんだろうと思います。この検討プロセスの中でこういう話が出たのかどうか。その結果として今回そこのところに触れられていないんだろうと思いますので、そこの理由についてお聞きしたいと思います。お願いします。

○政府参考人(巽高英君) この問題につきましては、昨年の事件以来いろいろと議論されておりましたし、懇談会においても議論されたところでございます。
いろいろと議論をしたわけでございますが、現実の問題としてなかなか、一つは、保管業者による保管可能な丁数、このキャパシティーが十分でないというような問題、それから、猟銃の所持者が急に猟銃を使いたい、例えば有害鳥獣駆除のために使いたいといった緊急に払出しの申出があった場合になかなか業者としては対応できない、あるいは、やっぱり一か所に銃がたくさん集中する、集中して保管されるということはやはりそういう意味での危険性がある、セキュリティー上の問題がある、武器庫となってねらわれやすくなると、こういうような問題もあるんではないかというようなことで、これについては結果的には法律には盛り込まなかったというようなことでございます。
それからまた、警察の施設はどうかということでございますけれども、これについても、保管のための設備がやはりないということがございますし、先ほど申し上げた緊急の払出しへの対応も困難だというようなことで、実施は困難だというふうに判断をしているところでございます。
ただ、今回の法律におきましては、保管委託できる場合というのを今までよりも要件を緩和したというようなことでございまして、そういう意味で保管委託というものが広く行われるようになることになるのではないかというふうには考えているところでございます。

○藤本祐司君 ありがとうございました。
我々も実は射撃場に保管したらいいんじゃないかなんということも素人考えで考えたんですが、射撃場というのは大体人家が少ないところにあって、そこのところに一括保管するというのはかえって危険で、むしろきちっと保管してくれるんであればリスク分散になるのかなというふうに思った次第でございまして、あと、警察の体制を考えると現実的にはなかなか難しいのかなというふうに思いますので、そこのところは理解できるというふうに思います。
私の時間がこれで終わりますが、最後に一つだけ申し上げておきたいのは、例えば今回の欠格事由のところの第五条第一項十八号、ここのところの取扱いですとか、そういったところがむしろ公安委員会ごとによって厳しいところとそうじゃないところがあると、例えば京都は厳しいけど滋賀に行ったら甘いよとか、そういうようなことが起きるとかえって混乱をするということもあろうかというふうに思いますし、医師の診断書も、精神科医がいないということで、じゃだれでもいいのかという話になると、またそこも統一的な基準ができないということになるので、非常にあいまいで明確に線を引けない部分というのがあろうかと思いますけれども、ここはある程度定期的に各公安委員会に対してどういう指導なりどういう基準でやっているのかというところはチェックするようなことも是非考えていただきたいというふうに思います。
どうもありがとうございました。終わります。